2014年に韓国南西部の珍島(チンド)沖で沈没し、今月初めに引き上げられた旅客船「セウォル号」で、船内捜索が始まってから初めて行方不明者の持ち物が見つかりました。
セウォル号の現場収拾本部が27日明らかにしました。
見つかったのは、男子生徒の制服の上着1点で、セウォル号4階の船首付近で発見されたということです。
制服は、修学旅行中に事故に巻き込まれた京畿道(キョンギド)安山(アンサン)市の檀園(タンウォン)高校のもので、名札から行方不明の男子生徒、パク・ヨンインさんのものであることがわかりました。制服の周辺にパク・ヨンインさんの姿はなかったということです。現場収拾本部は、制服が見つかった4階の船首を中心に捜索活動を行っています。
これまでに全体の4分の3の区域について、捜索が終わっています。
事故原因の究明の手がかりとなることが期待されている船の針路を時間を追って自動的に記録する進路記録器を見つけるための作業も続いています。見つかれば、国立科学捜査研究所で復元にあたることになります。
旅客船セウォル号は、2014年4月16日、修学旅行に出かける高校生などを乗せて済州(チェジュ)島に向かう途中、珍島沖で沈没し、295人が死亡、9人が行方不明になっています。