文在寅(ムン・ジェイン)大統領は17日、国家報勲処長に、女性としては初めて、皮宇鎮(ピ・ウジン)氏(62)を任命しました。
皮宇鎮氏は、陸軍予備役の中佐にあたる中領です。
これは、女性などの昇進を妨げる見えない壁とされるガラスの天井を破る破格の人事で、保守傾向が根強い国家報勲処の改革に向けた第一歩だという評価が出ています。
文大統領は選挙期間中、長官などの公職者に占める女性の割合を30%にすると公約していました。
皮氏は、韓国軍初の女性ヘリコプター操縦士でしたが、2006年、乳がんの手術のため、現役からの退役を強いられました。しかし、復職に成功し、軍服務中の障害による不当な退職の問題を改めた人物として話題になりました。
退役後は、進歩新党の政治家として積極的な社会参加活動を繰り広げてきました。
皮氏は、人事発表後の記者会見で、18日に行われる光州(クァンジュ)民主化運動の犠牲者を追悼する記念式典で、民主化運動の象徴とされる歌「あなたのための行進曲」を斉唱すると述べ、この歌の斉唱に反対してきた前の国家報勲処長とは対照的です。