文在寅(ムン・ジェイン)政権の発足から1か月が経ちましたが、内閣などの人選に遅れが出ており、国政運営への影響が懸念されています。
新政権の外交部長官候補に指名された康京和(カン・ギョンファ)氏に対する国会外交統一委員会の人事聴聞報告書の採択が野党の反対で困難になっているなか、大統領府青瓦台は9日、国会に対し、康京和氏の人事聴聞報告書を速やかに採択するよう求めました。
大統領府青瓦台の朴洙賢(パク・スヒョン)報道官は9日の定例会見で、「康京和候補者が外交部と国連の舞台で積みあげてきた経験をもとに、新しいリーダーシップに基づいて外交の新しい地平を切り開いていけるよう助けてくれることを切に要請する」と述べ、国会に対し、人事聴聞報告書の採択を訴えました。
青瓦台の田炳憲(チョン・ビョンホン)政務首席も9日午前、野党の院内指導部と相次いで面談し、人事聴聞報告書の採択に協力してほしいと求めました。
憲法裁判所長に内定した金二洙(キム・イス) 裁判所長代行の人事聴聞報告書の採択も難航しています。
9日に開かれた国会人事聴聞特別委員会では、与野党の委員が採択をめぐり議論しましたが、野党が「理念的・政治的に中立的ではない」と反対し、結論は12日に持ち越されました。
憲法裁判所長に内定した金二洙氏は、人事聴聞会報告書の採択後、さらに国会の任命同意を得る必要があります。
公正取引委員会委員長候補の金尚祚(キム・サンジョ)氏についても、9日に国会政務委員会で採択をめぐり議論が行なわれましたが、結論に至らず、12日に再び議論することになりました。
経済副総理兼企画財政部長官候補の金東兗(キム・ドンヨン)氏に対する人事聴聞報告書は9日、与野党の合意で採択されました。