文在寅大統領は12日午後、国会で就任後初めての施政方針演説を行いました。
演説は補正予算編成をめぐる野党の協力を求めることに焦点が合わされましたが、これを機に閣僚指名に伴う国会の人事聴聞会の手続きにも何らかの進展があるのではないかとの見方が出ています。
文在寅大統領は演説に先立って、国会議長室で与野党の代表らに会い、閣僚の指名に伴う野党の協力を要請したと伝えられています。
大統領が国会を訪れ、直接説得したにもかかわらず、野党が応じない場合、政局が冷え込む可能性も排除できない状況です。
ただ、野党としてもこれ以上反対するのは得策ではないとの指摘もあります。
過去の政権では野党の反対にかかわらず閣僚任命を強行するケースが多くありましたが、文在寅大統領は国会を訪れ、野党を説得するなど、野党との対話に積極的で、こうした状況で反対を続けるのは野党にとってもメリットがあるとは限りません。
文在寅大統領の支持率が依然として高いことも野党にとっては無視できません。
世論調査機関の韓国ギャラップが7~8日に全国の成人男女1011人を対象に行った調査で、大統領の国政遂行を肯定的に評価した人は82%に上りました。
また、リアルメーターが5~9日に全国の成人男女2022人を対象に行った調査では、大統領の国政遂行を肯定的に評価した人は78.9%で、前の週より0.8ポイント上昇しました。
国会では金尚祚(キム・サンジョ)公正取引委員会委員長候補と憲法裁判所長候補の金二洙(キム・イス)氏について12日までに人事聴聞会報告書を採択しなければならず、外相候補の康京和(カン・ギョンファ)氏については14日までに報告書を採択しなければなりません。
今後の野党の対応が注目されます。