文在寅(ムン・ジェイン)政権が発足してから初めて、韓米の経済・財務のトップが電話で会談し、両国の懸案について意見交換しました。
韓国の金東兗(キム・ドンヨン)経済副総理兼企画財政部長官は22日朝、アメリカのムニューシン財務長官とおよそ20分間、電話で会談し、両国間の経済協力策と経済政策、北韓政策での連携などについて意見を交わしました。
韓国で新政権が発足して以来、経済・財務のトップが電話で会談するのは初めてです。
企画財政部によりますと、ムニューシン長官は金東兗経済副総理兼企画財政部長官の就任に祝いのあいさつを述べ、金経済副総理兼企画財政部長官は、これに謝意を示すとともに、アメリカの大学生オットー・ワームビア氏が北韓から解放されて帰国したものの死亡したことに深い哀悼の意を伝えました。
金経済副総理兼企画財政部長官はまた、「韓国政府は北韓の核とミサイル開発を絶対に容認しない」と述べ、アメリカをはじめ国際社会との連携をもとに北韓の核問題を解決していくという強い意志を強調しました。
これに対し、ムニューシン長官は「北韓問題に関する認識は韓国と一致している」と述べ、北韓に対するアメリカの経済・金融制裁への積極的な協力を求めました。
金経済副総理兼企画財政部長官はまた、韓米政府がそれぞれ低成長の克服と雇用創出という共通の目標を掲げているとして、相互協力を呼びかけました。
そのうえで、アメリカで韓米FTA=自由貿易協定の再交渉を求める動きが高まっていることを意識してか、貿易不均衡の緩和に向けた韓国政府の努力を強調しました。
双方はさらに、通商など両国間の懸案について、必要な場合は随時、緊密に協議することで合意したほか、7月はじめにドイツで開催されるG20=主要20か国・地域首脳会合・財務相会議でも引き続き政策協議などコミュニケーションを図っていくことで一致しました。