朴槿恵(パク・クネ)前政権で、政権に批判的な文化・芸術関係者をリストアップした「ブラックリスト」の作成を主導したとされ、職権乱用などで起訴された金淇春(キム・ギチュン)元大統領秘書室長や趙允旋(チョ・ユンソン)前文化体育観光部長官ら4被告の論告求刑公判が3日、ソウル中央地方裁判所で開かれ、懲役7~3年が求刑されました。
求刑は、韓国政府から独立して去年12月から今年2月まで朴前大統領と親友の崔順実(チェ・スンシル)被告が絡む一連の事件を捜査した特別検察官チームによって行われ、元大統領秘書室長の金淇春被告に懲役7年、前文化体育観光部長官の趙允旋(チョ・ユンソン)被告と前大統領府青瓦台教育文化首席秘書官の金尚律(キム・サンリュル)被告にそれぞれ懲役6年、前青瓦台文化体育秘書官の金昭英(キム・ソヨン)被告に懲役3年が求刑されました。
金淇春被告らは、韓国文化芸術委員会や映画振興委員会などに対し、朴政権に批判的な芸術家や団体に補助金が支給されないよう強要した罪などで今年2月に起訴されました。
特別検察官チームは3日の論告求刑公判で、「国家の最高権力が職権を乱用し、国を分裂させようとし、歴史の歯車を逆回転させた」と指摘しました。
金淇春被告は、「リストの作成と実行を指示したことはない」と起訴内容を改めて否認し、趙允旋被告も「気がつけばブラックリストの主犯にされていた」と主張しました。
判決公判は27日に行われます。