文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、ドイツのハンブルクで7日から2日間開かれるG20=主要20か国・地域首脳会議に出席するため、韓国時間の5日午前8時、ソウル空港から専用機でベルリンに向けて出発しました。
文大統領は、G20首脳会議にあわせて、ドイツのメルケル首相からの招きで、5日から10日までの日程で、ドイツを「公式訪問」します。
今回の訪問では、北韓への対応が焦点になるとみられていますが、北韓が4日、ICBM=大陸間弾道ミサイルの初めての発射実験に成功したものとみられることから、これまで北韓への融和路線を掲げてきた文大統領としては一段と難しい立場に置かれた形となりました。
文大統領は、先に行われたトランプ大統領との初めての首脳会談で「望ましい条件下で北韓との対話に開かれた姿勢を示す」ことでアメリカの支持を得たばかりで、文大統領が北韓への融和的な姿勢を維持するかどうかに関心が寄せられています。
ドイツに向け出発した文大統領は、G20首脳会議に先立ち、5日夕方にベルリンに到着して、シュタインマイヤー大統領、メルケル首相とそれぞれ初めての会談を行います。
6日にはケルバー財団の要請を受け、韓半島の平和構築と南北関係、北韓との統一などをテーマに演説を行います。特に演説では、新しい北韓政策が盛り込まれた「ニューベルリン宣言」が発表される予定で、その内容に注目が集まっています。
そして、文大統領は、6日夜、G20首脳会議に出席するため、ベルリンからハンブルクに移動します。
7日から8日まで2日間開かれるG20首脳会議では、各国の首脳と「互いに連携した世界の構築」というテーマで持続可能でバランスの取れた成長を追求するG20の政策への協調策を議論することになります。
また、会議とあわせて、日本、ロシアなどと個別に首脳会談を行うほか、アメリカのトランプ大統領の主催で開かれる韓日米首脳による夕食会にも出席します。
文大統領は9日夜、ハンブルクを出発し、韓国への帰国の途につきます。