第2野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)元共同代表は3日、党本部で記者会見し、27日に行われる党代表選挙に立候補する意向を表明しました。
安哲秀氏は「次の大統領選挙に出馬することを優先的に考えれば、身を引いて時期を待つことが賢明な選択だ。しかし私の未来より党の生存がより重要だ」と強調しました。
安哲秀氏は「国民の党」が5月の大統領選挙で対立候補だった当時の文在寅(ムン・ジェイン)候補の息子の就職をめぐる不正疑惑を取り上げた際に公表した資料がねつ造されていた事件を受け、先月12日に「政治的、道義的な責任は全て私にある」と述べ、「全てのものを降ろして深い反省と省察の時間を取る」と謝罪しましたが、それから22日たって政界復帰を表明したことになります。
安哲秀氏の党代表選挙への立候補表明をめぐって、党内では賛否がわかれています。
安哲秀氏に先立って立候補を表明した千正培(チョン・ジョンベ)議員と鄭東泳(チョン・ドンヨン)議員は「最悪の決定だ」などと非難しているほか、国会議員12人が安哲秀氏の立候補に反対する声明を出し、立候補表明を撤回するよう求めています。
一方で、「危機に陥った党を救う適任者は安哲秀氏しかいない」と歓迎し、安哲秀氏を支持する声もあります。
安哲秀氏の立候補表明で党代表選挙の構図が大きく変わろうとしており、今後の行方が注目されます。