韓国政府が慰安婦被害者の墓がある国立墓地に慰安婦追悼碑を設置するとした計画について、菅義偉官房長官が「日韓合意の精神に反する」と懸念を表明していますが、これに対して、韓国外交部は26日「追悼碑の設置は慰安婦合意に反しないとの立場を日本側に伝えた」と発表しました。
外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官は26日の定例会見で「慰安婦問題を歴史の教訓としていく努力は、慰安婦合意と関係なく続けていくというのが韓国政府の立場だ」として、「日本側には外交ルートを通じ、追悼碑の設置は合意に反しないとの立場を伝えた」と述べました。
韓国政府は、慰安婦被害者の墓がある中西部の忠清南道(チュンチョンナムド)天安(チョナン)市の国立墓地「望郷の丘」に慰安婦追悼碑を年内をめどに完成させ、来年6月に除幕式を行う計画を25日、発表しています。
この計画について、菅義偉官房長官は26日午前の記者会見で「最終的で不可逆的な解決を確認した日韓合意の精神に反する。政府としては懸念している」との立場を示しています。