国会の女性家族委員会は27日、毎年8月14日を慰安婦の記念日に指定する内容を盛り込んだ法律改正案を可決しました。
この改正案は今後、本会議でも可決される見通しで、来年から法定記念日となる可能性が高くなっています。
8月14日は、慰安婦被害者の故金学順(キム・ハクスン)さんが1991年に慰安婦の被害を初めて公の場で証言した日です。
改正案では、慰安婦記念日の趣旨に沿った行事の実施などを努力規定として盛り込んでいます。
これに先立って、女性家族部は25日、慰安婦被害者などが眠る韓国中部・忠清南道(チュンチョンナムド)天安(チョナン)市にある国立墓地、「国立望郷の丘」に、旧日本軍慰安婦被害者の追悼碑を設置する計画を発表し、これに対して日本が反発しています。
共同通信によりますと、安倍晋三首相は27日、日本駐在の李俊揆(イ・ジュンギュ)韓国大使に、韓国女性家族部が「国立望郷の丘」に慰安婦被害者追悼碑を建てることにしたことについて、「2015年の韓日合意の趣旨に反する」として遺憾を表明したということです。
菅義偉官房長官も26日の記者会見で、「追悼碑の設置は、韓日合意に違反する」としています。
これに対し、韓国外交部は、「 追悼碑の設置が韓日合意に違反することはない」と反論し、「今後も、慰安婦問題を歴史の教訓としていくための努力を、韓日合意とは関係なく続けていく」としています。