韓国の製紙メーカー「ケックタンナラ」の生理用ナプキン「リリアン」を使用したところ健康被害が出たとする声を受けて、食品医薬品安全処が調査を進めましたが、国内で販売されている生理用ナプキンや赤ちゃん用のオムツには安全面で問題がないという結果が出ました。
食薬処が整理用ナプキンの安全性を検証するために構成した専門家グループ、「生理用ナプキン安全検証委員会」のイ・ヨンギュ副委員長は、28日、生理用ナプキンの揮発性有機化合物(VOCs)1次全数調査の結果について「有害性が確認された製品はなかった」と発表しました。
食薬処は2014年以降国内で生産されたり、輸入や海外から直接購入された生理用ナプキン(496枚)、パンティライナー(170枚)を合わせて666枚の製品を対象にVOCs検出試験や人体有害評価を行いました。
今回検査した物質は、エチルベンゼン、スチレン、クロロホルムなど、生殖毒性や発ガン性が高いとされている10種の物質です。
試験結果、人体に有害な影響を与えるとはいえない微量だったということです。
また、赤ちゃん用のオムツにも安全に問題がないという結果が出ました。
しかし、生理用ナプキンの安全性議論の火付け役となった女性環境連帯は「すべての成分ではなく、 VOCs10種だけ調査して『有害性の恐れがない』と発表するのは早計だ」と批判しています。
一部の消費者も「生理の量や周期が変わったり体に異変を感じた消費者の声がすべてウソだったということか」との反応を見せています。
食薬処は試験結果全体をホームページで公開する予定です。
また、食薬処は、今回の調査では含まれていなかった74種のVOCsの有害性も調査し年末に発表することにしており、環境部や疾病管理本部と共同で生理用ナプキンと女性疾患の相関関係を明らかにするための疫学調査も行うことにしました。