韓国の中央銀行にあたる韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が、「景気回復基調を確信できた段階で、北韓リスクが大きくなった」と述べ、北韓リスクが政策金利の引き上げに足かせとなっていることを示唆しました。
李柱烈総裁は9日、「北韓リスクを除けば、政策金利引き上げの環境は整っているとみているか」という記者の質問に対して、「景気回復基調を確信できた段階で、北韓リスクが大きくなった」と答えました。
また、李総裁は、「北韓リスクによる不確実性を見守る必要がある。今回が山場とみられ、来週の経済見通しの発表まで、すべての状況を見ながら判断する」と述べました。
さらに、「景気回復基調が確認されれば、金融緩和政策を縮小していくというメッセージは依然として有効だ」と強調しました。
こうした李総裁の発言は、北韓リスクが政策金利の引き上げの判断に大きな足かせとなっていることを示唆しているものと受け取られます。