韓国南東部・釜山(プサン)港で9月末に発見された強い毒を持つ「ヒアリ」は、アメリカに生息する個体群と同じタイプであることが疫学調査の結果、わかりました。
農林畜産検疫本部が10日の定例会見で明らかにしたものです。
検疫本部は、アメリカ以外の国にも同じタイプのヒアリが生息している可能性や、アメリカに生息する個体群が第3国を経て韓国に入ってきた可能性もあることから、さらに詳しく調べる方針です。
ヒアリが発見された釜山港のカムマン埠頭では、5~9月に搬入されたコンテナを分析したところ、中国、日本、アメリカ、台湾、オーストラリア、マレーシアの6か国からのコンテナであることが確認されています。このうち中国からのコンテナが60%以上を占めていました。
検疫本部は、韓国の主な港34か所を調べた結果、ヒアリは発見されなかったということです。
釜山港のカムマン埠頭では、ヒアリが発見された地点から半径100メートル以内のコンテナについては、消毒したものに限って搬出を認めており、10日正午からは、それ以外のコンテナについては、消毒をしなくても搬出が可能となっています。
検疫本部は、コンテナ置き場を消毒するなどの追加措置を取るとともに、19日まで毎日精密検査を行うことにしています。