朴槿恵(パク・クネ)政権で与党だった保守系最大野党の「自由韓国党」は、20日、収賄罪などに問われている前大統領の朴槿恵被告に対して自ら離党するよう勧告しました。
自由韓国党は、20日に倫理委員会を開き、党に害を及ぼしたとして朴槿恵被告の離党勧告について無記名投票を行い、賛成多数で可決しました。
ことし3月に大統領を罷免された朴槿恵被告は、三星グループなどの財閥からの収賄などの罪で4月に起訴され、すでに党員資格が停止されています。
党の規定では、離党勧告を受けた党員が10日以内に離党届けを提出しなければ、最高委員会の議決を経て除名できることになっています。
自由韓国党はまた、朴被告の最側近とされる経済副総理兼企画財政部長官を務めた崔炅煥(チェ・ギョンファン)議員と、前韓日議員連盟会長の徐清源(ソ・チョンウォン)議員の2人についても同じく自ら離党するよう勧告しました。
しかし2人は現役の国会議員であり、国会議員を除名するには在籍議員の3分の2以上の賛成が必要です。
自由韓国党は、来年の統一地方選挙を前に、自由韓国党の前身のセヌリ党を離党した非主流派による新党「正しい政党」との再統合をはかっており、このために朴前大統領の除名を推進していました。
「正しい政党」を作った議員らは、朴槿恵大統領の弾劾に賛成して当時のセヌリ党を離党しています。