韓国東部の江原道(カンウォンド)の雪嶽山(ソラクサン)に新たにケーブルカーを設置する「雪嶽山五色(オセク)ケーブルカー事業」について、文化財庁の文化財委員会が再び、否決とする審議の結果を発表しました。
この事業は、江原道襄陽(ヤンヤン)郡五色里から雪嶽山の海抜1480メートルの地点まで長さ3.5キロのケーブルカーを設置する事業です。
文化財委員会は25日審議を行い、ケーブルカーの設置によって、天然記念物の山ヤギや景観などに影響を及ぼす可能性が高いとして、否決としました。
環境団体らは、雪嶽山の景観を守るための当然の決定だとして歓迎しています。
しかし、ケーブルカーの設置を進めてきた襄陽郡と地元住民らは、中央行政審判委員会がことし6月にケーブルカー事業を承認しているため、文化財庁が文化財委員会の審議結果に従うのは違法だとして、反発しています。
一方、文化財庁は、審議結果を受けて報道資料を発表し、文化財委員会の否決とする審議結果に従わない可能性もあることを示唆しました。
文化財庁が、ケーブルカーの設置事業を承認すれば、文化財委員会の審議結果を受け入れない初めての事例となります。