巨額の報酬を親族に不法に支給したなどとして横領や背任の罪に問われているロッテグループ会長の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)被告に対する求刑公判が30日、ソウル中央地裁で開かれ、検察は懲役10年、罰金1000億ウォンを求刑しました。
検察側は、「ロッテ創業家一家は、違法な方法で莫大な富を移転し、企業の財産を私有化して一家の私益を追求した」と求刑の理由を説明しました。
辛東彬氏は、取締役や顧問などとして名前だけ登録し、労働の実態のない一族などに給与を支払ったとして508億ウォンの横領や背任の罪などに問われています。また系列映画館の売店の運営権を親族経営会社に不正に委ね、グループに多額の損害を与えたとされています。
辛東彬氏は起訴内容を全面否認しています。
東彬氏の兄の辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)ロッテホールディングス前副会長には懲役5年と罰金125億ウォン、東彬氏の姉でロッテ奨学財団理事長の辛英子(シン・ヨンジャ)氏には懲役7年と罰金2200億ウォン、グループ創業者で現在は総括会長の辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)氏の内縁の妻、徐美敬(ソ・ミギョン)氏には懲役7年と罰金1200億ウォンが求刑されました。出廷しなかった格浩氏に対する求刑は先送りされました。
辛東彬氏らの判決公判は12月22日に開かれます。
ロッテグループのトップである辛東彬氏が有罪になれば、グループ経営に影響が出るのは必至です。