文在寅(ムン・ジェイン)大統領は8日、インドネシア、ベトナム、フィリピンの東南アジア3か国の歴訪に向けて出発します。
今回の歴訪は、ベトナムのダナンで行われるアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議にあわせて計画されたもので、就任後初めての東南アジア歴訪となります。
まず、文大統領は韓国時間の8日から10日まで、インドネシアを国賓訪問します。
8日午後ジャカルタに到着した後、現地の同胞らと晩餐を兼ねた懇談会を行い、9日には、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領との首脳会談を行う予定です。インドネシアは、アメリカを除いて韓国最大の防衛産業輸出国であるだけに、防衛産業分野の協力が最大の議題になるとみられています。
文大統領は、10日には、ベトナムのダナンに移動し、11日まで2日間の日程で開かれるAPEC首脳会議に出席します。
韓国の10大輸出国のうち、9か国がAPECの加盟国で、これらの国々が韓国の貿易量の7割を占めているだけに、文大統領は韓国との経済協力の拡大を訴える一方、平素からの構想だった「人中心の経済」についても紹介する計画です。
特に、ベトナム訪問の間、中国の習近平国家主席との首脳会談も行われる予定で、アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード(THAAD)」をめぐりぎくしゃくしてきた関係が回復の兆しをみせている中、関係改善の糸口を見つけることができるか注目されます。
その後、文大統領はフィリピンのマニラに移動、13日から14日まで、韓国とASEAN=東南アジア諸国連合との首脳会談、ASEAN諸国に韓国、日本、中国の3か国が加わる「ASEAN +3首脳会議」、東アジア首脳会議(EAS) に相次いで出席します。
ASEAN関連の一連の会議で、文大統領は、北韓の核問題の解決に向けて、東アジアの首脳らに対して協力を呼びかけるものとみられます。
文大統領は15日、7泊8日間の日程を終え、帰国の途につきます。