アメリカのトランプ大統領の歓迎夕食会に旧日本軍慰安婦被害者が招待されたことなどについて日本政府が抗議したことに対し、外交部は9日、「適切ではない」という立場を明らかにしました。
外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官は9日の定例会見で、アメリカのトランプ大統領の歓迎夕食会に旧日本軍の慰安婦被害者が招待され、独島(トクト、日本でいう竹島)近海で獲れた「独島エビ」を使った料理が出されたことに対する日本政府の問題提起について、「夕食会のメニューと出席者は、多様な要素を総合的に考慮して決めたもので、こうしたことについて問題提起をするのは適切ではない」と述べ、こうした立場を日本側に伝えたことを明らかにしました。
7日夜に大統領府青瓦台で開かれたトランプ大統領の歓迎夕食会では、旧日本軍慰安婦が招待されたほか、料理には独島近海でとれた「独島エビ」が提供されました。
これについて、菅義偉官房長官は記者会見で「北韓問題で日米韓の緊密な連携に悪影響を及ぼす動きは避ける必要がある」と不快感を示し、韓国側に対し、慰安婦問題をめぐるおととし暮れの韓日合意の着実な実施を求めると強調するなど、反発しています。
また、APEC=アジア太平洋経済協力会議の閣僚会議に出席するためベトナムを訪問中の河野外相は8日、韓国外交部の高位当局者に会って抗議の意を口頭で伝え、「康京和(カン・ギョンファ)外交部長官にも必ず伝えてほしい」と要求したと、日本のメディアが伝えました。