韓国では、15日に発生した地震の影響で、16日に全国で一斉に行われる予定だった日本の大学入試センター試験に当たる「大学修学能力試験」が、1週間延期されたことで、警察が、全国にすでに送られた問題用紙の管理などセキュリティに万全を期しています。
警察庁が16日、発表したところによりますと、問題出題本部や印刷本部、そして、全国85か所の問題用紙保管所の警備にあたる警察官をいまの2倍に増やし、問題用紙の管理などを徹底させるということです。
このほかにも、保管所の周りを2時間おきにパトロールするほか、いつでも出動できる態勢を維持し、万一の事態に備えるということです。
韓国政府は、慶尚北道(キョンサンブクド)浦項(ポハン)市でマグニチュード5.4の地震が発生したことを受けて、15日、「受験生の安全が大事であることや試験の公平性などを総合的に考慮し、修学能力試験を11月23日に1週間延期して行うことにした」と発表しています。
自然災害によって大学修学能力試験が延期されたのは、1993年に大学修学能力試験制度が導入されて以来、初めてのことです。
今回の地震で、浦項にある試験会場14か所のうち10か所の建物にき裂が生じるなど被害が出ていることがわかっています。