文在寅(ムン・ジェイン)大統領は11日にベトナムで開幕した「ホーチミン―慶州(キョンジュ)世界文化エキスポ2017」にビデオメッセージを送り、「韓国はベトナムに心の負い目がある」と述べました。
これは、韓国がベトナム戦争に派兵したことを遠回しに謝罪したものと受け止められています。
文大統領はそのうえで、「だが、今やベトナムと韓国は互いに最も重要な経済パートナーであり、友人となった」と強調しました。
文大統領は6月6日の戦没者追悼の記念日、顕忠日の追悼の辞で、「ベトナム参戦勇士の献身と犠牲をもとに祖国の経済がよみがえった」と述べており、これに対し、ベトナム政府は、ベトナム国民の感情を傷つけ、両国の友好・協力関係に否定的な影響を与えかねない言動を控えるよう韓国政府に求めています。
現職の大統領がベトナム戦争について謝罪したのは初めてではありません。
金大中(キム・デジュン)元大統領は、2001年に韓国を訪問した当時のベトナムのチャン・ドゥック・ルオン国家主席との首脳会談で、「不幸な戦争に参加し、不本意ながらベトナムの国民に苦痛を与えたことについて申し訳なく思っている」と述べています。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領も、2004年にベトナムを国賓訪問し、「心の負い目がある」と述べています。