浦項地震の震源と付近にある地熱発電所との距離が、地震当初の発表より近くなったほか、震源の深さも浅くなりました。
気象庁の23日の発表によりますと、浦項地震の震源は、地熱発電所から1.1キロ離れたところで、政府の公式事業団の調査結果によりますと、わずか500メートル離れたところとなっています。
より肝心な震源の深さは、当初、9キロとされていたものが、気象庁は、6.9キロ、政府の公式事業団は、3.2キロと発表し、さらに浅くなりました。
この位置であれば、地熱発電所での水の注入が、断層に影響を与えたとする説明も可能になります。
この地熱発電所は、地下4.3キロまでパイプを差し込んでいます。
パイプに注入された水が断層と会う場合、大きな地震を誘発する可能性があるため、通常、地熱発電所は、断層のある地域には絶対に建設してはなりません。
問題は、誰もこの地域の地下の状況を知らないということです。
また、周辺に原発が密集していることも大きく懸念されています。
今回の地震の震源地から最も近い原発の月城(ウォルソン)原発は、震源からおよそ45キロしか離れていません。
そのうえ、月城の隣にある放射性廃棄物処分場は、すぐ下を断層が通っています。
このため、地下の断層図や原発の見直しを急ぐ必要があるという声が高まっています。