文在寅（ムン・ジェイン）政権が近く、初めての恩赦を行うことになりそうです。
法曹界によりますと、法務部は最近、大統領府青瓦台との協議のもと、文在寅政権発足以来、初めてとなる恩赦を行うための具体案づくりに入ったということです。
また、法務部は最近、検察庁に公文書を送り、恩赦の対象者の検討を指示したということです。
対象者には、道路交通法などを違反した人や生計を立てるために犯罪を犯した人をはじめ、セウォル号事件の真相解明を求めるデモやサードの配備に反対するデモなどに参加したとして、刑事処罰を受けた人全員を含めることを検討するよう指示したとされています。
また、おととし11月にソウル市内で開かれた、労働市場改革や歴史教科書国定化に反対する大規模な集会などを主導したとして、特殊公務執行妨害致傷などの罪で懲役3年を言い渡され、服役中の民主労総＝全国民主労働組合総連盟のハン・サンギュン委員長も対象に含まれる可能性が、検察などから出ています。
しかし、これまでの政権で恩赦の対象に多く含まれていた財界関係者はほとんど含まれないとみられます。
文大統領は、大統領選挙期間中、社会改革という意味で、贈収賄、背任、横領など不正腐敗の犯罪を犯した人への恩赦は厳しく制限することを公約に掲げています。
恩赦の時期は、早ければクリスマス、または旧正月に合わせて行われる可能性が高いとみられます。