収賄罪などに問われている朴槿恵(パク・クネ)前大統領が、前日に続いて28日も出廷を拒否し、ソウル中央地方裁判所は、残りの裁判を被告人なしで開く「欠席裁判」で行うことを決めました。
ソウル中央地方裁判所は28日に開かれた裁判で、「朴前大統領が正当な理由なく出席を拒否しており、刑事訴訟法に従って被告人なしの裁判を行う」と明らかにしました。
裁判所は「証人審問など審理する事案が多く、拘束期間が制限されていることから、これ以上審理を先延ばしできない」としています。
刑事訴訟法では、拘束された被告人が正当な理由なく出廷を拒否すれば、欠席状態でも裁判を進めることができると定めています。
朴槿恵前大統領は10月13日にソウル中央地方裁判所が勾留延長を認めたことに反発して出廷拒否の姿勢を示し、弁護団も勾留延長に抗議するとして全員が辞任しました。ソウル中央地方裁判所は国選弁護人5人を選任、新たな弁護団が準備を続けていましたが、朴槿恵前大統領は新たな弁護団との接見を拒否しています。
そして27日、42日ぶりに公判が再開されましたが、朴前大統領は健康問題を理由に出廷せず、ソウル中央地方裁判所は公判を28日に延期していました。
朴前大統領は、現在、弁護団との接見を拒否し、事実上、裁判をボイコットしているため、宣告公判まで、被告人不在のまま行われる可能性が高いものとみられています。