中国を訪れている文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、中国ナンバー2の李克強首相と会談し、アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード(THAAD)」の問題でい縮した両国の貿易が早期に回復できるよう要請したのに対して、李首相は前向きな姿勢を示しました。
大統領府青瓦台の報道官によりますと、会談は、15日午後、北京の人民大会堂で開かれ、李克強首相は、「春が到来する見通しだと、われわれは言うべきだ。中韓関係が安定的で健全な形で前進することをわれわれ皆が望んでもいる。両国関係が改善すれば、停滞中の共同事業が再開するほか、多くの韓国企業にとって有益となる」と述べました。
会談では、両国が現在、中断している両国貿易を再び活性化させることで合意しました。また李首相は、平昌冬季オリンピックの期間中、多くの中国人が韓国を訪れるという見通しを示したということです。
一方、2015年11月以来中断している韓日中3か国首脳会談の早期実現を目指すことでも一致しました。
中国を国賓として訪れている文大統領は、15日夜、北京から西部の重慶市に入り、日本による植民地時代に置かれた大韓民国臨時政府庁舎の跡地を訪れるほか、韓中第三国共同進出産業協力フォーラムに出席した後、帰国の途につきます。