韓国中部の忠清北道(チュンチョンブクド)堤川(チェチョン)にある8階建て複合商業ビルで21日、29人が死亡した火事が発生し、警察が原因解明のための調査に入りました。
忠清北道地方警察庁の関係者によりますと、現場の実況見分、目撃者の供述、防犯カメラの映像などにもとづいて、正確な火事の原因を調べているということです。
また、ビルの7階や8階で用途の変更があった可能性があり、ビルのオーナーや管理人に対して、建物の用途の不法な変更があったかどうかなどを調べる方針です。
一方、消防当局は、ビル1階の駐車場付近が火元とみていますが、ことし10月にビルの改装を行った際、外壁に発泡スチロールを吹き付けた後セメントなどで仕上げる「ドライビット工法」を施したことが、火が急速に広がった要因とされています。
また、遺体の多くが駐車場のすぐ上の2階にある女性用サウナで発見され、火災当時には、2階の自動ドアが正常に作動しなかった可能性や、ビル内で消化設備のスプリンクラーが正常に作動しなかった可能性も指摘されているため、警察はこれについても調べる方針です。