韓国で初めてのSARS患者が発生しました。保健当局は28日に北京から帰国した40代の男性が、SARS患者であることが確認されたと29日発表しました。保健当局によりますと、この男性は北京に長期滞在していた人で、仁川空港に到着した際、高熱とせきの症状をみせたため、隔離状態で精密検査をしたところ、肺炎の症状が確認され、SARSの推定患者に分類したということです。韓国でWHO=世界保健機関の基準に該当するSARSの患者が確認されたのは初めてです。保健院では、この男性とともに飛行機に乗っていた乗客のリストを入手し、近くの病院で検査を受けるよう措置をとっています。ところで、政府は、SARSの疑いのある患者に分類され強制隔離された人については、治療費の全額を政府が負担することになりました。また地域住民の強い反対で、依然としてSARS専門病院を指定できずにいることから 政府は、軍病院や国立病院をSARS専門病院に指定することを検討しています。