中国政府が先月、韓国への団体旅行を一部解禁としたあと、およそ3週間後に再び禁じる動きをみせ、その背景に注目が集まっていましたが、中国で観光分野を担当する国家旅遊局は29日午前、北京と山東地域の旅行代理店に対し、韓国への団体旅行の取り扱いを再び許可しました。
国家旅遊局は29日午前、主な旅行代理店に対し、韓国への団体旅行を再び許可する方針を伝えたもようです。
ただ、クルーズ船やチャーター便の就航禁止、インターネットでの集客禁止、ロッテホテルでの宿泊やロッテ免税店でのショッピングの禁止を指示したということです。
中国は、アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード」の韓国配備に対する報復措置として韓国への団体旅行を禁じていましたが、先月、韓国への団体旅行を一部解禁し、自由な韓国訪問が実現するとの期待が広がっていました。ところが、それからおよそ3週間で韓国への団体旅行を再び禁止にし、背景に注目が集まっていました。
旅行業界の関係者は、「禁止措置は、中国人の韓国旅行が過熱様相を見せたため、警告を発したものとみられる。今度は、行過ぎた宣伝を控えるよう指示した」と明らかにしました。
また、北京の消息筋は、中国のこうした動きについて、「サード問題が完全に解消したわけではないということを想起させ、韓国を手なずけようとしている」との見方を示しました。