安倍晋三首相は28日、韓国政府から招請されていた2月の平昌（ピョンチャン）冬季オリンピックへの出席を見送る方向で調整に入ったと、日本経済新聞が29日報じました。
それによりますと、旧日本軍慰安婦をめぐる韓日合意の履行が暗礁に乗り上げるなか、この時期の訪韓は望ましくないと判断したと、複数の日本政府関係者が明らかにしたということです。
日本政府筋は28日夜、「首相の韓国訪問は難しくなった。今韓国に行ってもいいことはない」との見方を示したということです。
平昌オリンピックの開催時期が通常国会での2018年度予算案の審議と重なることや、主要国の首脳が出席の意思を示していないことなども影響したとみられるということです。
これに先立って、康京和（カン・ギョンファ）外交部長官は19日、日本で安倍首相と会談した際に、安倍首相の平昌訪問を求める文在寅（ムン・ジェイン）大統領のメッセージを伝えましたが、安倍首相は「国会日程などを踏まえて検討する」と述べ、回答を留保していました。
日本経済新聞は、「北韓問題への対応を優先し、首脳間の対話を維持してきたが、日韓関係の悪化は避けられない情勢だ」と伝えています。