朴槿恵(パク・クネ)前大統領の在任中に、自身に批判的な文化人およそ1万人を掲載した「ブラックリスト」が作成された事件で、ソウル高等地方裁判所は23日、前文化体育観光部長官の趙允旋(チョ・ユンソン)被告に対し、懲役2年の実刑判決を言い渡しました。
趙允旋被告は、去年7月の一審ではブラックリスト作成に関しては無罪とされ、関連する罪で執行猶予付き判決を受けて釈放されていて、検察はこれを不服として上訴していました。
高等裁判所は、ブラックリスト作成に絡んで、朴前大統領と趙允旋被告の共謀関係を認め、趙被告がリスト作成に当たって重要な役割を担っていたと判断しました。
また、裁判所は、朴前大統領の元秘書室長で趙被告にブラックリスト作成を命じたとされる金淇春(キム・ギチュン)被告に対しても、懲役4年を言い渡しました。これは、一審判決の懲役3年より重いものです。
裁判所は、1審では無罪とされていた、ブラックリスト作成に関する業務に消極的だった文化体育観光部の公務員に辞職を強要した罪についても有罪と判断しました。
裁判所は、金淇春被告についても、ブラックリスト作成に絡んで、朴前大統領との共謀関係を認めました。
趙允旋被告と金淇春被告は、日本の最高裁判所に当たる大法院に上告するとしています。