オリンピックを機に北韓の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長や金正恩労働党委員長の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏が韓国を訪問し、関係改善に向けた動きに関心が寄せられています。
統一部の関係者は12日、北韓の高官級の訪問で南北関係改善に向けた雰囲気が盛り上がっているが「非核化」については進展がないの現状だとしたうえで、昨今の関係改善に向けた動きを米朝の対話につなげることに力を入れていきたいとしました。
オリンピックとパラリンピックが終わる3月末には韓米合同軍事演習が実施される予定で、韓国政府はそれまでに米朝の対話が始まることが望ましいという立場で、今後、米朝対話の実現に向けて双方の隔たりを埋めるために総力を傾けるとしています。
アメリカとの連携を強化していくために南北間の対話は時期尚早だとする指摘もありますが、統一部は11日に配布した資料で、状況に応じて南北関係改善の動きを米朝の対話につなげていくとして、南北関係改善と非核化に向けた措置を並行していくとしました。
政府は関係改善に向けた措置の一つとして特使の派遣も検討しているもようです。
アメリカとの連係が重視される中、文在寅大統領の平壌訪問は難しいにしても、特使を派遣することで金正恩労働党委員長の真意を探るということです。
特使としては統一部の趙明均(チョ・ミョンギュン)長官や国家情報院の徐薫(ソ・フン)院長の名前が取りざたされています。