韓国の大韓赤十字社は、北韓の朝鮮赤十字会と接触して、去年の秋から5か月間にわたって離散家族の再会について協議を続けてきたことがわかりまいた。
大韓赤十字社の朴庚緒(パク・ギョンソ)会長は、ソウル北方の軍事境界線に近い臨津閣(イムジンガク)で16日に開かれたソルナルの離散家族行事であいさつし、このことを明らかにしました。
それによりますと、大韓赤十字社は南北離散家族の再会など人道問題の進展へ向け、北韓の朝鮮赤十字会、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)との3者で、過去5か月間、接触を続けてきたということです。
そして朴庚緒大韓赤十字社会長は、北韓の一部離散家族の生死についての消息を、ことし中に韓国が得られるのではないかと述べました。
離散家族再会に向けた南北の公式協議は、2015年10月を最後に途絶えています。
韓国と北韓の間の交流は、ことし元日に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が新年のあいさつで南北関係改善の意志を示したことをきっかけに活発になっていますが、人道的問題についてはその前の去年秋から水面下の接触が行われていたことになります。
一方、16日の臨津閣の行事に出席した趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官は、 離散家族の再会について「再会事業を再開させようという、われわれの提案に北韓が応じてくれば、形式にこだわらずに進めていく」と述べ、意欲を示しました。