アメリカ商務省がトランプ大統領に対して鉄鋼とアルミニウムの輸入を制限するよう提言し、ブラジル、中国、インド、韓国など12カ国の鉄鋼製品に53%の高関税を賦課することが検討されていることについて、アメリカ国内では反作用を懸念する意見も出ています。
オバマ政権で駐中国大使を務めたマックス・ボーカス前上院議員は20日、経済紙のインタビューで、「中国が多くの鉄鋼製品を輸出しているのは事実だが、特定の国に焦点を合わせた対応では問題は解決しない」と述べました。
ボーカス前上院議員は、中国が世界的な鉄鋼製品の供給過剰の要因ではあるが、特定の国の鉄鋼製品に報復関税を課すような方法は通商摩擦を引き起こすだけで、根本的な問題は解決しないと指摘しました。
この経済紙は、トランプ大統領が商務省の提言を受け入れて鉄鋼製品に高関税を賦課すればアメリカの鉄鋼産業の収益性は改善するだろうが、主だった鉄鋼製品輸出国が対抗措置を取れば他の産業が打撃を受ける可能性も排除できないと指摘しました。
また、CNNは最近、商務省の提言は無気力なアメリカの鉄鋼産業を浮揚する効果はあるだろうが意図しない結果をもたらし、アメリカ経済に打撃を与える可能性もあると指摘しました。
CNNは、アメリカの製造業は必要な鉄鋼製品の3分の1を輸入に頼っており、アルミニウム製品は90%を輸入に頼っていると指摘し、高関税を賦課することで輸入価格が上昇すれば、自動車、航空機、家電などの他の産業にマイナスの影響を及ぼすと指摘しました。
また、輸入を減らして不足分を国内で生産するには稼動を停止した製鋼所を再稼動しなければならないが、その費用も無視できないとしました。