韓国の前大統領、朴槿恵(パク・グネ)被告に対する27日の論告求刑公判で、検察側は懲役30年と罰金1185億ウォンを求刑しました。
懲役30年は、有期刑の中で最も長く、共謀関係にある崔順実(チェ・スンシル)被告の求刑25年より重いもので、朴被告に対する重刑は避けられないものとみられています。
検察は、「国政運営を総括する地位にいた朴被告は、国政運営に関与したことのない裏の実力者に国政運営を任せ、国家の危機を招いた張本人だ」として、朴被告に「最終責任者」としての責任を厳しく追及し、崔被告より重い刑を求めました。
また、朴被告が国民向けの談話で検察の取調べに誠実に応じるとしていたにもかかわらず、大統領職を罷免されてからようやく検察の調査を受け入れたことや、自らの勾留期間延長に抗議して去年11月から出廷を拒否したことなどをあげ、「これまで反省する姿を一度も見せていない」と指摘しました。
朴被告は、これまで一貫して無罪を主張し、去年10月以降は裁判の内容を不服として出廷しておらず、27日の裁判も欠席しています。
検察は、朴被告があわせて592億ウォンの賄賂を受け取ったとみていますが、賄賂は1億ウォン以上を受け取っても最小10年以上の懲役に処せられ、無期懲役も可能です。
また、朴被告は起訴された18の罪状のうち、13の罪は崔被告と共通しています。
崔被告は今月13日の1審判決で13の罪すべてを有罪と判断されていますが、 崔被告は求刑25年、1審判決では懲役20年の実刑判決を言い渡されており、朴被告にも厳しい判断が下される可能性が高いものとみられます。
朴被告の裁判は27日で結審し、ことし4月6日に判決が言い渡されます。
しかし、朴被告はこの日も出廷を拒否する可能性が高いとみられています。
判決の日に被告が出廷しない場合、判決の宣告を延期する場合もありますが、既に裁判部は朴被告が欠席した中で裁判を進めてきたため、朴被告が出廷しなくても宣告は行われるとみられます。