冬季オリンピックで延期されていた韓米軍事演習の再開の時期について、大統領府青瓦台が「4月初めに実施することが決まっている」と明らかにしたことで、韓半島の緊張が再び高まる可能性が出ています。
青瓦台の関係者は2日、韓国の経済紙「ヘラルド経済」との電話インタビューで、「韓米合同軍事演習は、4月初めに実施することが事実上決まっている状態だ」と明らかにしました。
青瓦台が合同軍事演習の再開の時期を明確に示したのは、初めてです。
韓国では毎年春に、コンピューターを利用したシミュレーション演習の「キーリゾルブ」、野外機動訓練の「フォールイーグル」、上陸演習の「双竜訓練」などの韓米合同軍事演習が実施されてきました。
ことしは、韓国で冬季オリンピックが開催されることから、韓米首脳が日程を延期することで合意していましたが、再開の時期については、南北関係などを考慮して明確にせず、パラリンピック以降としていました。
文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官は現地時間の1日、アメリカの公共放送PBSとのインタビューで、「キーリゾルブの実施は、韓米間で合意されていると聞いた。フォールイーグルはまだ日程を組んでいないため、米朝対話が行われれば、日程の調整も可能ではないかというのが、ワシントンの関係筋の話だった」と伝えていて、4月中に韓半島の軍事的な緊張が高まるのは避けられないとみられます。
ただ、演習の期間や、一部の訓練の縮小や再延期の可能性は、依然として残っているため、近く北韓に派遣される特使がどんなメッセージを北韓に伝え、それに対して北韓がどんな反応を示すかに注目が集まっています