北韓を訪れた韓国特使団と北韓の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談で、北韓は韓米合同軍事演習の中止を求めてこなかったと、特使団が明らかにしました。
特使として北韓を訪れた鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長が明らかにしたところによりますと、韓国側は北韓訪問前から、4月に再開する方針の韓米合同軍事演習について北韓がさらなる延期または中止を求めてくるのではないかという懸念を持っていましたが、金正恩党委員長は、韓米が4月から合同軍事演習を例年規模で実施することに理解を示したということです。
一方、大統領府青瓦台は、南北首脳会談を4月末に開催する前に、ことし1月に行われた南北高官級会談で合意した南北軍事会談と南北高官級会談の再開を目指す方針です。
これらの会談では、南北離散家族の再会など南北交流の活性化に向けた方策などについて議論することになるとみられます。
離散家族再会問題については、北韓が韓半島の平和・安定を優先するという立場をとっていることから、今回の合意内容に関する声明に盛り込むことができなかったもようです。