文在寅(ムン・ジェイン)大統領は20日、カナダのトルドー首相と電話会談を行い、保護貿易主義に対抗し、自由貿易中心の国際秩序を守るために両国が緊密に協力していくことで一致しました。
青瓦台大統領府の報道官によりますと、会談はトルドー首相の要請でおよそ40分間行われました。
会談で両首脳は、韓国とカナダは貿易依存度が高い国であるだけに、最近の保護貿易主義の広がりに懸念を示し、自由貿易中心の国際秩序を守るために緊密に協力していくことで一致しました。
トルドー首相は、アメリカによる鉄鋼などの輸入制限について、「カナダは対象から外れたものの、これは一時的な例外で、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉とも関係があるため、問題が解決したとは思わない」とし、「カナダが議長国を務める6月の主要7か国(G7)首脳会議でこの問題を扱いたい」と話しました。
これに対して、文大統領は「自由貿易という重要な価値を守ろうとするカナダの努力を評価し、韓国もこれに加わる考えがある」と述べました。
アメリカは「貿易拡張法232条」にもとづいて、今月23日から輸入される鉄鋼製品に25%の関税を課すことにしていますが、韓国はこうした対象国から外れるために、現在代表団がワシントンでアメリカ側と大詰めの交渉を行っています。
一方、文大統領は、韓半島情勢と関連して、北韓のオリンピック参加を機に最近の韓半島情勢に前向きな変化が起きていると説明し、「北韓の核問題を平和的に解決するため、カナダには引き続き建設的な役割を担ってほしい」と求めました。
これに対し、トルドー首相は「南北首脳会談や米朝首脳会談にまでつながる一連の成果は、文大統領のリーダーシップのおかげだ。カナダは韓国のこうした努力を支えていきたい」と応じました。