韓国では、微小粒子状物質「PM2.5」の濃度が高い日が続いていますが、このままだと、2060年まで、平均寿命より早く死亡する早期死亡者の数が、中国よりも早いスピードで増えるとの見方が示されました。
保険研究院が26日、EOCD=経済協力開発機構のデータを分析してまとめた報告書によりますと、PM2.5による韓国の死亡者数は2015年の時点で人口100万人当たり270人で、OECD加盟国平均の220人に比べて多く、1990年に比べて21%増えています。
PM2.5は肺の奥まで入り込むため、呼吸器疾患や心血管疾患の確立が高くなるとされています。
世界的にPM2.5による死亡者は、5歳未満が5%、70歳以上が53%となっています。
報告書では、PM2.5やオゾンなど大気汚染による韓国の早期死亡者は、2060年までに人口100万人当たり1069人になると予想しています。
これは、OECD加盟国中、中国の1563人に次いで最も多くなっています。
日本は755人、アメリカは293人となっています。
2010年から2060年までの間に、韓国は大気汚染による早期死亡者が2.9倍に増えると予想され、中国の2.4倍を上回っています。