これまで韓国の経済成長を牽引してきた自動車の輸出が、ことしに入って大幅に落ち込んでいます。
統計庁が4月30日にまとめた「3月の産業活動動向」によりますと、自動車の最大の市場であるアメリカに輸出した完成車と部品は、去年に比べて20%以上減りました。
これは経営再建中で群山(クンサン)工場の閉鎖を発表した「韓国GM」の自動車生産台数が25%以上減ったことなどが影響したものとみられています。
また造船業の構造調整などもあって、半導体を除くほとんどの業種で工業生産が減っています。
製造業全体の製造設備稼働率も、グローバル金融危機で景気が落ち込んでいた2009年並に下がっています。
投資も落ち込んでいて、今後の景気を予測できる設備投資は5か月ぶりにマイナスに転じました。
政府は、世界経済の回復や南北首脳会談による地政学的リスクの緩和などによって、ことしの目標としている3%の経済成長は達成できるとしていますが、国内景気をめぐる環境は厳しいものとなっています。