公正取引委員会が、三星グループを実質的に率いる「総帥」を、李健熙(イ・ゴンヒ)会長から李在鎔(イ・ジェヨン)副会長に、ロッテグループの「総帥」を、グループ創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)名誉会長から辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長にそれぞれ変更しました。
公正取引委員会によりますと、李健熙会長が、事実上意思疎通が不可能な状態であることが確認されたため、総帥を、李健熙会長から李在鎔副会長に変えることにしたということです。
また、 李在鎔副会長が、支配構造上の最上位企業の株式を最も多く保有しているほか、グループの重要な意思決定を自ら下すなど、グループを事実上支配していることも理由に挙げました。
ロッテグループも、辛格浩名誉会長が、成年後見開始の決定が確定するなど正常な業務ができない状態だとして、総帥を辛東彬会長に変更するとしました。
総帥が変更されると、それにともなって一族の範囲も変わるため、総帥一族の私益追求行為など規制の対象も変わります。
しかし、公正取引委員会は、三星とロッテグループは総帥が変わっても、親族や系列会社などにほとんど変わりがないため、影響はそれほど大きくないとみられると話しています。