OECD=経済協力開発機構が、ことしの世界経済成長率の見通しを3.8%から0.1ポイント下方修正する一方、韓国の経済成長率は3.0%に維持しました。
OECDは30日、ことしの世界経済成長率の見通しを3.9%から3.8%へ下方修正する内容の経済成長見通しレポートを発表しました。多少下方修正されたものの、世界経済が実質3.8%成長したらこれは2011年の4.2%以降7年ぶりに最高値になります。
OECDは、韓国経済については、輸出の好調や拡張傾向の財政に後押しされ、ことしと来年、それぞれ潜在成長率の3%程度の底堅い成長を維持するだろうという去年の11月と3月の見通しを維持しました。OECDは、去年の11月、韓国の経済成長率の見通しを2.8%から3.0%へ上方修正しています。
OECDは、南北の緊張緩和は韓国経済にポジティブな要因になるが、保護貿易主義が拡散する可能性や住宅への投資が低下する可能性は、ネガティブな要因になると説明しています。また、最低賃金の引き上げにより民間消費の底上げが期待されるものの、生産性向上が伴わないと雇用が鈍化し、経済力が低下する可能性があるという見通しを出しました。
OECDは、去年11月に出した見通しに比べ、韓国の民間消費(2.5→2.9%)は改善されると予想しましたが、失業率(3.5→3.8%)、輸出増加率(4.4%→3.3%)、GDPに対する経常収支黒字の比率(5.7→4.0%)は悪化するという見通しを出しました。