政府系シンクタンクのKDI=韓国開発研究院が韓国のことしの経済成長率の見通しを2.9%に据え置きました。
KDIが31日、まとめた「2018年上半期の経済展望」によりますと、韓国のことしの経済成長率の見通しは、去年12月と同じ2.9%に据え置くということです。
これは、政府の見通しの3%を0.1ポイント下回ります。
KDIは、ことしの世界経済の成長率は、堅調に推移し、輸出の増加幅は小幅に拡大、消費も改善するが、投資が鈍化するため、2.9%の成長率となると説明しています。
来年は、輸出の増加傾向は維持されるものの、民間消費や投資がことしに比べて鈍化し、経済成長率が小幅に下落するとみて、2.7%としました。
経常収支は、輸出の拡大にもかかわらず、貿易条件の悪化などで黒字幅が去年より小さくなる見通しです。
また、消費者物価は、原油価格の上昇により、1%台半ばまたは後半で推移するとみられます。
就業者数の増加幅は、人口構造の変化や産業の構造調整などの影響で去年より小さくなりますが、失業率は、去年並みになると予想されます。
KDIは、半導体など主な輸出品目の単価の下落や中国経済の追い上げ、資産価値の下落などを、韓国経済を取り巻く国内外のリスク要因として挙げています。