文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、2020年までに最低賃金を時給1万ウォンに引き上げるとした公約について、実現の難しさに触れながらも、最大限努力すべきと発言していたことが1日、分かりました。
5月31日の国家財政戦略会議に出席した与党関係者によりますと、文大統領はこの会議で、「低賃金労働者の雇用が減ったり、労働時間が減ったりして所得が減少する可能性がある場合、最低賃金引き上げのひずみであるため、対策を講じなければならない」と述べたということです。
そのうえで、最低賃金を1万ウォンにすることについて、「状況が良くなければできないこともあり得る」と述べたということです。
文大統領はその一方で、「最低賃金1万ウォンを目指し、あらゆる努力をしてみよう」と呼びかけ、引き続き、最低賃金の引き上げと所得主導型の成長をめざしていく考えを示したということです。
韓国政府はことしの最低賃金を時給7530ウォンに決め、去年より16.4%引き上げていますが、人件費が増えたことで零細業者などがアルバイトの雇用を減らすといった現象が起きているとの指摘もあります。