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社会

対馬からの仏像 高裁が複製品づくりを提案

Write: 2018-06-16 12:50:28Update: 2018-06-16 12:53:09

対馬からの仏像 高裁が複製品づくりを提案

長崎県対馬市の観音寺から2012年に盗まれて韓国に持ち込まれた仏像の観世音菩薩坐像について、大田(テジョン)高等裁判所は15日、仏像を保管する韓国政府に引き渡しを求める訴訟を起こした忠清南道瑞山(ソサン)市の浮石(プソク)寺に対して、仏像は日本に返還するものの複製品を作って浮石寺で保管することを提案しました。
15日に開かれた仏像の引き渡し請求訴訟の控訴審で、大田高裁の裁判長は「新しく仏像を作り、本物の仏像は日本に返して仏教文化の優秀性を知らせることはどうか」と浮石寺側に提案しました。
そして「千年万年が過ぎれば新しい仏像も意味を持つようになり、韓国と日本に双子の仏像ができる。技術もかなり発達している。複製品製造の手続きは文化財庁が引き受けることはどうか」とも述べました。
こうした提案について、浮石寺側は「文化財の所有権は、もともとそれを作った国にある。また、われわれは個人の資格ではなく、国民全体を代表して訴訟を起こした。この仏像をあきらめることは、日本に略奪された30万点の文化財の返還をあきらめることになる」として反発しています。
「観世音菩薩坐像」の中からは、1330年ごろ、浮石寺の僧侶たちが仏像を奉安したとする記録が見つかっており、浮石寺側は14世紀に日本に略奪されたものとして仏像の所有権を主張していますが、日本の観音寺側は略奪品ではないとして早期の返還を求めています。
これに先立って韓国の裁判所が仏像の日本への返還を事実上拒否する決定を下したため、韓国政府が仏像を保管していることから、韓日間の外交問題になっています。

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