OECD＝経済協力開発機構は20日、ことしの韓国の経済成長率の見通しについて、これまでと同じ3.0％とする見通しを示しました。
OECDは20日、2年ごとに発表する「OECD韓国経済報告書」で、建設投資の鈍化にもかかわらず、世界貿易の成長に伴う輸出の好調などに支えられ、ことしと来年、韓国は3.0％の成長を達成すると予想しました。
政府が進める、家計所得を増やして経済を成長させるという「所得主導の成長」政策の主要な手段である最低賃金の引き上げと社会支出の拡大は、家計所得と民間消費の拡大に貢献するとの見方を示しました。
ただ、最低賃金の引き上げによる人件費の上昇が競争力の低下につながらないようにするためには生産性を向上させる必要があると指摘したほか、半導体など特定の産業に対する高い依存度や保護貿易主義の拡大の可能性、過度に膨らんでいる家計債務などを韓国経済のリスク要因としてあげています。