2014年に沈没した旅客船「セウォル号」の沈没原因を解明するため去年7月に発足した「セウォル号船体調査委員会」が6日、大統領への総合報告書の提出を最後に1年4か月間の活動を終えました。
総合報告書は、沈没原因をめぐり、6人の委員の意見が一致せず、「セウォル号」そのものに問題があったという意見と、外部の衝撃による沈没の可能性があるという2つの意見が両方盛り込まれました。
キム・チャンジュン委員長ら3人が、貨物をしっかり固定しなかったことなど、「セウォル号」そのものに問題があったとしているのに対し、クォン・ヨンビン第1小委員長ら3人は、船体の損傷の様相などから潜水艦との衝突など外部からの衝撃を排除できないため、さらなる調査が必要だとしています。
沈没事故発生から4年あまり経っていますが、原因の解明は、結局、第2期「セウォル号惨事特別調査委員会」にゆだねられる形となりました。
セウォル号沈没事故は2014年4月16日午前8時58分頃、仁川(インチョン)港から済州島へ向かっていた清海鎮(チョンヘジン)海運所属の大型旅客船「セウォル号」が、 南西部の全羅南道(チョンラナムド)珍島(チンド)沖で転覆し、沈没したものです。この事故で修学旅行中の高校生ら299人が死亡し、5人が行方不明のままとなっています。