猛暑続きで家庭向け電気料金の値下げを求める声が高まっていることを受けて、政府と与党が7月と8月の電気料金を値下げすることを決めたなか、韓国の電力消費量の増加が目立っていることがわかりました。
ヨーロッパのエネルギー分野専門のコンサルティング会社が7日まとめたところによりますと、去年、韓国の電力消費量は534TWh(テラワット時)で、OECD=経済協力開発機構の加盟国中、7番目に多くなっています。
特に、2000年から17年間の年平均消費電力の増加率は4.3%で、OECD加盟国中、2番目に高くなっています。
全体の消費電力に占める産業向け電力の割合は去年56%と、全体の半分を超えています。
これは、韓国の産業は、鉄鋼や石油化学、半導体など、電気を多く使う産業の比重が大きいことや、産業向け電気料金が安すぎることが背景にあるとみられています。特に、夜間の電気料金は、昼間のピーク時の電気料金の3分の1で、一部の企業は石油やガスの代わりに何でも電気を使うなど、電力の無駄遣いをしていると指摘する声が出ています。
ところが、政府と与党は、産業向け電気料金の値上げには消極的です。
専門家は、「電気を最も多く使用している企業を対象とした需要管理をさらに効率化する必要がある」と指摘しています。