三星グループが、向こう3年間180兆ウォンを投資し、4万人を採用するという「経済活性化・雇用創出支援方策」を8日、発表したことで、三星グループの経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)三星電子副会長の経営復帰に拍車がかかるとみられます。
李副会長は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領への贈賄などで、ことし2月に2審で執行猶予を言い渡され、釈放されています。
今回の三星グループの「経済活性化・雇用創出支援方策」の発表は、未来の成長基盤を模索するとともに、韓国国内の雇用の創出にも力を添えるという意志を示したものと評価されます。
これについて、政府の財閥改革の基調が後退するのではないかと懸念する声も出ています。
経済専門家は、「去年の投資額は、三星電子だけで、43兆ウォンあまりだった。3年間180兆ウォンは、投資拡大とは見なせないだろう。今回の発表は、李副会長の経営復帰のための大義名分に過ぎない」と指摘しています。
李副会長が釈放後、公式な行事に初めて出席したのは、先月9日にインドニューデリー近郊で行われた三星電子の携帯電話新工場の竣工式で、この行事には、文大統領も出席していました。
竣工式で文大統領は、李副会長に対して、「韓国でも、より多く投資し、より多くの雇用を創出してほしい」と呼びかけていました。
ただ、李副会長は、経営には復帰したものの、最高裁判所の判決を控えているほか、政府の財閥改革の基調や、三星グループの系列会社に対する検察や公正取引委員会、金融委員会などによる捜査も続いていることから、当分は控え目の活動にとどめる可能性が高いとみられます。