文在寅大統領は、日本軍慰安婦問題について、「外交的手法で解決できる問題ではない」と述べました。
韓国ではことしから8月14日が「慰安婦被害者をたたえる日」として国の記念日に定められました。
文在寅大統領はこの日、初めての記念式典で演説し、「慰安婦問題は韓国と日本の歴史問題であるだけでなく、戦時の女性の普遍的人権にかかわる問題だ」と述べました。
そのうえで、「慰安婦問題は外交的手法で解決できる問題ではない」として、慰安婦問題をめぐる2015年の韓日合意について改めて否定的な見方を示し、「慰安婦被害者の尊厳と名誉を回復し、心の傷が癒えたときに初めて問題を解決することができる」と強調しました。
一方で、「問題が韓日の外交紛争につながらないことを望む」とも述べ、日本に対して配慮する姿勢を示しました。
こうした発言は、北韓の非核化などで日本との連携が重要な時期ということもあり、慰安婦問題が両国の連携に支障にならないよう配慮したものと受け止められています。