韓国人旅行者が中国から持ち込んだ加工肉食品で、豚やイノシシに感染するアフリカ豚コレラ(ASF)のウイルスが検出された問題で、政府は27日、加熱済みの食品で、伝染の可能性は低いとの見方を示す一方で、検疫と防疫を強化すると発表しました。
農林畜産検疫本部は25日、今月初めに中国・瀋陽を出発した航空便に乗っていた韓国人が自ら申告した中国産加工肉食品で、アフリカ豚コレラのウイルスと推定される遺伝子が検出されたことを明らかにし、27日には、アフリカ豚コレラのウイルスであることが確認されたと発表しました。ただ、ウイルスが検出された食品は加熱済みの食品で、伝染の可能性は低いとしています。
政府は、韓国との交流が活発な中国でアフリカ豚コレラのウイルスの感染が拡大していることから、韓国に侵入する可能性があるとみて、検疫と防疫をさらに強化する方針です。
アフリカ豚コレラは有効なワクチンがなく、発生した場合は殺処分が必要になるため、韓国で発生した場合、養豚農家の被害が心配されます。