アメリカのポンペイオ国務長官が北韓の李容浩(リ・ヨンホ)外相との会談を提案したのは、今後の米朝間の非核化交渉の重要な転機になるとみられています。
これまで、米朝非核化交渉において、ポンペイオ長官の交渉相手は金英哲(キムヨンチョル)労働党副委員長でした。
金副委員長は軍出身で、交渉による歩み寄りを目指すというよりは、強圧的で強硬なイメージが強くなっています。
そのため、ポンペイオ国務長官が金副委員長ではなく李外相との会談を提案したことは、米朝の外交交渉が始まったことを意味するもので、トランプ大統領が米朝協議のこう着状態の打開に向けた交渉を指示したとの見方が出ています。
また、平壌での南北首脳会談で、北韓が寧辺(ヨンビョン)の核施設を永久に廃棄する条件としてアメリカに「相応の措置」を求めたことを受けて、ポンペイオ長官がアメリカや国際原子力機関の査察を強調したことから、北韓の終戦宣言の要求や核廃棄の検証措置に向けた動きが一気に進む可能性に注目が集まっています。
米朝の実務協議がウィーンで開かれる見通しとなり、ポンペイオ長官が北韓を訪問する可能性や2回目の米朝首脳会談が実現する可能性に世界の目が集まっています。